研究開発チームマネージャー

最先端技術を使ったシステム開発のため。チームでのディスカッションを重ね日々研究

内舘真一(2010年中途入社)

AI業務支援システム「エイディ」開発で名だたる賞を総なめ

 アプリケーションの開発エンジニアとして20年以上、最新技術を用いたシステムの研究・開発に携わってきました。私たちシステム開発のチームでは、日本テレビ放送網(以下、日テレ)と一緒に実験研究開発を行っています。近年では、主にAI技術を活用した放送業務用システムの製品開発を行っています。
 2022年11月には、日テレの開発チームと協働してAI業務支援システム「エイディ」を開発し、経済産業大臣賞(日本映画テレビ技術大賞)他、名だたる賞を総なめしました。
https://www.ntv.co.jp/info/pressrelease/20221102.html
 この案件は、開発メンバー全員で試行錯誤を繰り返しながら意欲的に取り組んだ案件です。社外賞を受賞できたことは、非常に光栄なことですし、私たちの自信にも繋がりました。

調査、研究を通して常に新しいことにチャレンジ

 開発全般に共通している事なのですが、私たちは新しい案件のご相談を受けると、さてこの仕組みをどうやって作ろうか、といろいろ試行錯誤しています。技術的には、現在の最先端技術でどのようなものがあるかを調査し、その中から何をどのように組み立てていこうか、とかなり悩むこともありますが、常に新しいことにチャレンジできる喜びとおもしろさを実感しながら仕事と向き合っています。
 メンバーとは、調査した結果を持ち寄り、「この部分はちょっと違うかなぁ、こっちはどうだろう」などと話し合い、トライアンドエラーを繰り返しながらひとつひとつ丁寧にシステムを作り上げています。実験研究の観点から、地道にコツコツと調査を進める仕事もありますが、システムの要件や全体構想、プログラム内部の設計や実装を考えてゆくと、ロジカルな思考とアーティスティックな思考の両面に触れられ、システム開発の奥深さやおもしろさを感じます。

ディスカッションを通してチーム力を上げる

 チームのメンバーとは今以上にもっともっとディスカッションしたいと思っています。他の人ならどう考えるか、もっと効率的で効果的な仕組みはないか、今回の案件に一番最適な選択肢は何か、といったことをみんなで議論しながらシステムを組み立てていくことを、もっと活発にやっていきたいですね。
 私はこれまで一人で開発案件を任されることが多く、すべてのことを一人で行っていた時期がありました。このことは、私にとって非常に大変で苦しい経験でした。お客様のご要望やご期待に応えようとシステム開発を進めるのですが、時々、何をどう調べても解決策が見つからないというケースに遭遇することもありました。どんなにプログラミングが好きでも一人で考えてシステム開発を進めてゆくには、それ相応のエネルギーが必要です。
 同じことを他の人にもやらせるわけにはいかない、そう思ったときに、一緒に仕事に向き合ってくれる仲間の大切さを感じました。そして、近くにいるメンバーと一緒に話し合い、共に困難を乗り越えていける環境が、自分だけではなく仲間も成長させ、チーム力を育てることにも繋がるのだと実感しました。
 1人で考えず、チームで考える。これが実現できるような環境づくりを行うことも私の役割であると感じ、チームメンバーと共に日々精進しています。

先輩後輩ではなく、技術屋として技術の上で平等でありたい

 開発案件は、実験研究的なプロジェクトからスタートする案件がほとんどで、システム規模は大小さまざまあります。どのような案件でもチーム力が必要です。一人の力では困難な仕事があれば、他のメンバーが補いながら、みんなで一緒になってひとつのシステムを作り上げていく、そんなチームが理想です。
 先輩後輩という関係性ではなく、技術屋としては技術の上では平等でありたいと思っています。先輩社員は若手社員よりも経験値が上ですので、あたかも先輩社員がすべてを知っているかのように錯覚してしまうこともあるかと思いますが、昨今の技術進歩は目まぐるしく変化しているため、先輩社員よりも若手社員の方が最近の技術動向にいち早くタッチできている場合もあります。私は、先輩社員も若手社員もお互いに自分の知らない領域が存在することは当たり前だと思うのです。このことを念頭に置き、同じ目標に向かってベクトルを揃えて話し合うことができれば、自分では気が付かなかったアイディアを発見し、これまでにないシステムを創造することができると思うのです。
 先輩も後輩もチームメンバーの一員として、共に学び、共に成長できる関係性であり続けたいと思います。

もっと良くできる、という思いが進化の源泉

 システムをいちから組み立ててひとつの商品を生み出していける社員が、どんどん増えていくのが楽しみです。お客様と正面から向き合い、自分のためでなく、お客様のためにシステムづくりができる、そのような社員像が浮かびます。
 システム開発は、決して楽な仕事ではありませんが、困難を乗り越えて完成させたシステムをお客様にお使いいただき、「ありがとうございます」と感謝の言葉をいただくと、頑張って作った甲斐があったと、これまでの苦労が報われた気持ちになります。そういう体験を、チームメンバーにはたくさんして欲しいと思います。
 それから、お客様との信頼関係も大切にしていきたいです。よくお客様から「こういうものは、できますか?」や「これがあったらいいなぁ」というお言葉をいただくことあります。お客様から直接ご要望を言ってもらえることは、とても有難いことです。なぜなら、お客様との信頼関係がなければ、直接ご要望をいただくことはできないからです。
 お客様からご要望をいただくと、私たちも更にスキルを磨いて「こちらはいかがでしょうか」とお客様に提供します。単純なことですが、このことがお客様との信頼関係をまたひとつ築きます。

 完璧だ、これでいい、というシステムは、おそらく一生かけても作れないでしょう。もっとこうしていればよかった、という部分がどうしても出てきてしまうものです。技術は進歩しますし、お客様のニーズも変化してゆきます。だからこそ、お客様との信頼関係を大切にし、ひとつひとつ積み重ね努力してゆくことで、お客様が本当に求めているシステムに近づけてゆく、そのお手伝いを私たちはさせて頂いているのだと思います。

インタビュー年月:2023年2月

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